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子どもを望まない夫婦が、妊活を始めた日
まさか自分が、体外授精に進むなんて思ってもいませんでした。
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◾️DINKsとして生きていくつもりだった私たち
「子どもは望まない。DINKsとして生きていこう」
結婚当初は、ふたりでそんなふうに話してた。
結婚報告のSNSにも、そう書いたくらい。
理由はいくつかあって、ひとつは夫が激務だったこと。
私はアルバイトしながら夢を追ってて、まあまあ自由に生きてた(笑)
それに、お互い親からすごく手をかけて育ててもらってきたから、
「同じようにしてあげられるのかな…?」って思うと、自信がなかった。
むしろ、不安しかなかったかもしれない。
もうひとつは、
“この先どうなるかわからない世界”に、自分のいちばん大切な存在を送り出していいのか…
そんなモヤモヤがずっと心に引っかかってた。
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◾️「今やらなきゃ後悔するかも」——直感が動いた瞬間
そんな私たちだったけど、少しずつ気持ちが変わっていった。
東京都に引っ越したこと。
家の隣が保育園だったこと。
なんでもない日常の中で、「子どもがいる暮らし」を想像する機会がちょっとずつ増えていった。
それに、地方に住んでる母が元気なうちに…という気持ちもあった。
頼れるうちに頼っておきたい。
(これまでかじれるスネはかじり尽くしてきたけど、まだ齧ろうとしてる)
何より大きかったのは、
「今やらないと後悔するかもしれない」っていう、強い直感。
30歳になる前に動こう。妊娠率が下がる前に。
理屈じゃなくて、気持ちがそう言ってた。
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◾️制度・お金・確率…全部調べて、夫にプレゼン
私はもともと、不安になると調べまくるタイプ。
妊活も例外じゃなくて、ひたすら調べた。
当時はパート勤務で社会保険に入ってなかったから、
育児休業給付金の条件や制度の仕組み、助成金、保険まわりなど…
全部まとめて夫にプレゼンした(笑)
「今こうしておかないと、あとでこうなるよ」とか、
「今のうちにやっておいたほうが安心かも」とか。
正直その頃は、「きっとすぐ妊娠できる」と思ってた。
もし制度に乗れなかったらそれはそれで「ま、仕方ないよね」くらいに思ってたし、
とにかく早く授かりたかった。
たぶん、せっかちなんだと思う。
東京都の子育て支援が手厚いって知ったことも、背中を押してくれた。
🌱これから妊活を考えてる人がいたら、「とりあえず調べてみる」って意外と大事かも。
知ってるだけで選択肢が増えるし、不安の輪郭も少し見えてくる。
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◾️妊活スタートの準備と、ふたりで決めたルール
まず最初にしたのは、ミレーナを抜くこと。
そこからが「妊活のスタート」っていう感じだった。
そのあと、基礎体温計と排卵検査薬を買って、
YouTubeで妊活の動画を観たり、記事を読んだり。
「3回タイミングを試してダメだったら、すぐ病院行こう」ってふたりで決めてた。
ゆるく始めたけど、気持ちはちゃんと前を向いてた。
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◾️まさか、ここまで“夫婦で向き合うこと”になるなんて
今振り返って思うのは、
「こんなに夫婦で向き合うことになるなんて、思ってもみなかったな」ってこと。
身体のことも、ホルモンのことも、気持ちのアップダウンも。
こんなに“差”があるなんて、やってみるまで想像してなかった。
でも、夫はよく言ってくれる。
「どれが正解かじゃなくて、選んだ道を一緒に正解にしていこう」って。
その言葉に、どれだけ救われたかわからない。
(いや、もちろんイライラしたことはめっちゃあるけど!!!)
今の時点で、私にはまだ子どもはいない。
でも、不妊治療を経験してよかったって、心から思ってる。
この経験があったからこそ、見えてきたことがたくさんある。
🌱「子どもを望まない夫婦」だった私たちが妊活を始めたあの日。
あの日が、きっと私たちの“チーム”としてのスタート地点だった。
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📌次回:「28歳と37歳、妊活チームはじめました」
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子どもを望まない夫婦が、妊活を始めた日

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